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Wonderful 不確かであれ & Beautiful 不自由であれ

生きていますか、というメールを頂きました。
ずっと放置してあったフリーメールに届いた一通のメール。

ネットの片隅に置き去りにしてあるサイトの存在を久しぶりに思い出しました。少し時間が経ち、自身の生活もガラリと変わって、それに慣れて、少し心の余裕ができたことで、改めて自分が置き去りにしたものを読み返してみたりして。

生きていますよ、ぼくは。わりと元気です。嘘。暑くてしんどいです。仕事も忙しいです。職場と家の往復だけの毎日。帰ったら寝る、朝起きてまた会社に行く。時々泊まる。それでも、なんか、ここ数年の中で、今がいちばん人間らしい生活を送っている気がします。

冬に祖母が亡くなりました。家には父と母とぼくだけです。当たり前に、未だに思うところは色々ありすぎるけど、まあ、それも悪くないか、と。

 

そんなわけで、久しぶりのブログです。いつまで続くことやら。



当の存在は居なくなってもここに居る

ぼくには双子の妹がいた。

いつも隣りにいて、一緒に遊んだり、ケンカしたり、子供の頃は妹がいない記憶がほとんどない、
そのくらいいつも一緒にいた、二卵性なのに、妙に似た顔をした妹。


早熟で、恋ばかりして、重いってふられて、泣いて、また恋をして。

いつもみたいにふられて、落ち込んで、絶望して、妹は人生をドロップアウトした。



いつものことだから、またふられたのか、としか思わなかった。

夕方にでもパイの実とポテチを買って、一晩付き合ってやればいいか、面倒臭いけど、程度に考えていた。

だっていつものことだったし。




あの日ぼくは、付き合っていた彼女のアパートにいて、
妹の着信があった時は、今まさにやろうとしていた時で、
着メロは妹が勝手に指定したJUDY AND MARYの散歩道だったし、
それは妹専用だったし、
だから音が鳴った時点で妹からだってわかっていたけど、
目の前には彼女がいて、
ぼくは健全な男で、


だから、まあ後でいいか・・・って思って、

いつものことだから・・・って思って、

妹のSOSをぼくはシカトした。






それでも気になって、始発で家に帰った。
でももう遅かったみたいで。


あとのことはよく覚えていない、って言うと小説みたいだけど、そんなことは全然なくて、
嫌になるくらいに覚えている。

普通に夢でうなされるくらい。

夢じゃなくて、起きていたって頭から離れないくらい。

今だって、たぶん、これからだって、絶対に消えない。






妹の発信履歴、最後はぼくだった。

ぼくは、気付きませんでした、って言った。

一緒にいた彼女に聞いたらバレるのに、考えるよりも前に、言ってた。








ずっと誰にも言えなかった話、だ。
あの時、もしも電話に出ていたら、
バカじゃなくたってわかる、出ていたら、死んでない。

妹は本気で死にたかったわけじゃなくて、誰かに気にかけてもらいたくて、
ふられて悔しくて悲しいから、とりあえずぼくにやさしくしてもらいたくて、
彼女そっちのけで駆けつけてくれる、という兄に酔いたくて、
ぼくもそれを知っていたから、あえてシカトしたわけだし、
だから、うっかり死ぬしかなくなっちゃって、とか、そんなん。たぶん。

あの妹の性格を考えると。







嫌いだったわけはない。鬱陶しいときもあったけど、かわいい妹だ。
本気でいなくなればいいって思うようなケンカもした。
頭の悪い男にばかり惚れて、バカじゃないの?っていうくらい貢いで、
それでもあっさり捨てられて、
なんでこんなんなのかなーっていつも思ってた。
幸せになれたらいいのになあーって、本気で思っていた。

もしかしたらさ、いつか、なれたかもしれないのに。




ナオが悪いんじゃないよ、って、笑っている顔が思い浮かぶ。
自分に都合の良いいいわけが見せている幻だろって思う。

ちょっとのつもりが、思ったより深かったよ、って、苦笑いする顔。
バカだなあって、デコピンするぼく。
だよねーって笑う妹。

全部、自分に都合の良い解釈。











電話くらい出たら良かった。
あの時の彼女のこと、そんなに好きだったのか?って思う。
どんな顔していたのか、もう覚えていないのに。





妹がいなくなって、母が壊れて、父が壊れて、たぶんぼくも壊れかけていて、

唯一まともだったばーちゃんは病に倒れた。






ぼくの後悔は一生消えない。

妹に会いたい。



寛子、お前に会いたい。いつか。


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SITE

ラストダンスは君と
リンクフリー 報告不要

OPEN
2004年3月7日

CLOSED
2007年3月7日 予定

MASTER
天野

MAIL
m_a_0117☆mail.goo.ne.jp





妹の命日に立ち上げたサイト。移転、閉鎖をくり返し、これで本当におしまいにしようと思います。
前から何となく決めていたけど、ちょっと前に勢いでやめちゃって、そのまま終わるはずだったけど、
メール読んだり映画見たり本読んだりマンガ読んだりドラマ見たり友達と話したりばーちゃんの手を握ったり、
そういうことをしていたら、うっかり言っちゃったんだよ、ね。家族に。

墓場までもって行く覚悟だったのにさ、みんな知ってたの。
ま、携帯見たら一発だからね、そんなのとーっくに知ってたみたい。



これでまた、かなりの数の中傷メールが届くだろうけど、それはそれでいいです。
結局のところ、ぼくの後悔は今んところ消えそうもないし、鬱々として、時に壊れて、
それでもそれなりに生きて行く予定なので。



ありがとうございました。またいつかどこかで。